DWEユーザーであれば、だれでも一度は見聞きしたことがあるであろう、ワールドファミリーの広告塔、川上拓土くん。
2020年10月に出版された『拓土くん家の英語メソッド』拓土ママ(著)の読書レビューを投稿いたします。
『拓土くん家の英語メソッド』概要
拓土ママのエピソードに加え、早稲田大学教育・総合科学学術院の原田哲夫教授が専門的な解説をされている構成になっています。
具体的に拓土くんが幼少期どのように英語学習を進め、体得していったか、実際の写真も多用されており、サクサクと読み進められる内容でした!
拓土くんのママは英語が苦手だった!
外国人を相手に絞り出した英語が「I can't speak English…」であったというエピソードは、まさに私と一緒で、なんだか親近感。
もちろん、英語がペラペラなご両親のもとで育つ子ほど恵まれた環境はないかもしれませんが、適切な「おうち英語」を継続することで、拓土くんのように英語が自由に話せるようになるかもしれない…!と思うと、夢がありますね!
拓土くんの華々しい実績
岡山後楽園での英語ガイドで様々なTV・雑誌・新聞などに掲載されているのは有名ですよね。
小学四年生で英検準一級を取得、小5の夏、1か月のホームステイ。
小5の秋、絵本『プラスチックのうみ』を翻訳したという話題も記憶に新しいです。
赤ちゃんの頃から英語を始める合理的な理由
- DWEとの出会い(その後12年間継続、WFC週末イベント・TEの活用)
- 臨界期の話(0~3歳の脳の著しい発達について)
- 発話までに必要な「2000時間のインプット」
取組の様子2〜6歳
リーディングの様子5歳/11歳
拓土くん家の英語環境構築法
DVDと朗読CD月の英語絵本を活用
下記、紹介されていた教材の箇条書きです。
朗読DVD(DWE)
- Play Along!
- Zippy and Me
- Sing Along!
- 「親子遊び 英語」でネット検索
当ブログ関連記事👇
DVDアニメ
- Hello!オズワルド
- メイシー
- Kipper
- PBS KIDS
- Nick Jr.
- Nickelodeon
- CARTOON NETWORK(Ben10)
- Scholastic
- Leapfrog
- Disney
- Netflix
「ネイティブ朗読CD付き」の絵本
- 赤ちゃんからの英語レッスン 親子で始める「絵本100冊暗唱メソッド」
- Learn to Readシリーズ(CTP)
- Treasury of 100 Storybook Clasics(Scholastic)
- Hooray for fish!
- Bringing Down the Moon
⇒保育園の送迎の車中や日常のBGM代わりにかけ流しを続けていた。
文字への興味
- DVD「WordWorld」シリーズ
- Raz-Kids
子どもの興味・関心に基づくコンテンツ選び
好きなもの、ハマっているものに英語を連れてくる
☑6歳のころにハマった食虫植物
- 「Step into Reading」シリーズの「Hungry plants」(Penguin Rondom House LLC)を読む。
- 「Strange and Amazing Plants」(BENdon, Inc)
- 「Meat-Eating Plants:Toothless Wonders」(Bearport Publishing)
- 「Hungry Plants」(Penguin Rondom House LLC)
- ホームセンターで本物の食虫植物を4種類購入する。
- 倉敷美観地区で出会った海外の人々に食虫植物の話ばかりしていた。
- DWEの先生ともハエトリソウの話をしていて、お手紙にイラストが描いてあった。
☑小学館の「くらべる図鑑」「もっとくらべる図鑑」にハマった時期
英語圏で対象年齢7~10歳の本(『The Dinosaur Is the Biggest Animal That Ever Lived』(HarperCollins Publishers))を6歳の拓土が読んでいた。
⇒興味のあることであれば、子供は親が思う以上に積極的に学んでいくもの。
本で得た知識を実際に自分の目で確かめていく体験を積んでいき、「興味」と「本」と「英語」をしっかり連携させていった。
子どもが好きなもの、ハマっているもの、興味を持ちそうなものへ常にアンテナを張り、そこへ英語を持っていく環境づくりが出来たら親子で楽しめる。
「子どもが興味関心を持っていること」に英語をもってこようと思うなら、枝葉となるその部分は親が自分で用意するしかない。
興味関心を持ったタイミングを大事にする。
世間でよいと言われているものや、他の子にとって良かったコンテンツよりも、子供自身が好きになったものの方が断然食いつきも吸収もいい!
「鉄は熱いうちに打て」
同じテーマの本が数冊あれば、同じ単語が出てくる頻度は上がります。
推測して読み進めていた単語の意味が拓土君の中で、「あ!やっぱりこういう意味で会ってる!」と確信につながることや、類義語を知ることがやはりある。
興味関心は「芋づる式」に広げる
経験していないもの、知らないものには興味の持ちようがない。
子どもの今ある興味を糸口にして、興味関心を「芋づる式」に広げていけるような働きかけも大切。
映画『ナイトミュージアム』シリーズにハマった時期
- 「ナイトミュージアム2」に出てくるエイブラハム・リンカーンを気に入った。
- 「So You Want to Be President?」(Scholastic)
- 「Abraham Lincoln: Lawyer, Leader, Legend」(DK Children)
- 「KIDS meet the PRESIDENTS」(Applesauce Press)
- 「Barack Obama Audio Pack」(Mary Glasgow Magazine)
- 「National Geographic Little Kids First Big Book of Who」(National Geographic Children's Books)
「エジプト王の秘密」を見た後
- 「Mummies Made in Egypt」(HarperCollins Publishers)
- 「エジプトのミイラ」(あすなろ書房)
日本語版があればなるべく親も読むようにする。子供は自分がはまっている世界を親と共有できることを思いのほか喜んでくれる
「子どもの興味関心の動向」に常に関心を持って、そこから少し枝葉を広げてやることを親自身が楽しむこと。
「知っておいてほしい」と思うものをプラスする
恐竜にハマっているなと思ったら…
- 「National Geographic Little Kids First Big Book of Dinosaurs」
- 「DINO DAN」
- 「Dinosaur Train」(PBS)
- 「The Land Before Time」(Universal Pictures Home Entertainment)
- 「Really Wild Animals: Dinosaurs and Other Creatures」 (Nat'l Geographic Vid)
「日本語でも与えたいものか」を重視する
日本語だったらこの子にどういうものを与えたいかを考え、英語でもやる!
英語を「特別」にしない工夫
「テレビを見せる(つける)時間」=「英語のDVDを見る時間」と決めた
英語のDVDより分かりやすくて面白い日本語のテレビが家でも見られると知れば、子供がそちらを見たがることは自然のこと。
「うちのテレビは英語しかしゃべらない」ことにした。
「英語を話しているのは自分だけ」と思わせないために、「お友達もみんな英語をやっている」と感じられるネイティブの先生の英会話スクールに1年間通わせた。
アウトプットの場を用意
「英語は世界中の人とつながることのできるツール」であることを感じられるように.…
- DWEのイベントやサマーキャンプに積極的に参加し、先生たちとおしゃべり
- 街で海外の方を見かけては積極的に話しかける(3歳~)
- 「岡山英語村」で外国人とコミュニケーション
岡山ナノビレッジ・木田尚子さんの手紙
拓土くんは「伝えたいことが明確にあって、それを英語で伝えることができる」という点が素晴らしい!
- 漢字の成り立ち
- 食虫植物
- 戦国武将
など、成長する中で興味を持っていることを英語で伝える、ここが素晴らしい。
伝えたいことがない、興味のあることがない、なんて(大人も含めて)沢山いますから。
- 「英語観光ガイド」でコミュニケーション力を磨く
保育園のころから国際交流協会主催の「国際理解講座」にも参加。ALTの先生方の時刻についての説明スピーチを聞き、どのように日本について語ればよいかを考えたり、日本を知りたいと思うきっかけづくりになった。
海外の方を求め観光地で話しかける日々。
一方的に自分の興味を押し付けるような会話ではなく、観光客の方に喜んでいただけて、しかも拓土くんも英語で交流ができる、双方にとって良い形が「観光ガイド」だった。
地元の観光地に行って親子で勉強の日々。土日に後楽園に通い、
- 様々な言語で書かれているリーフレットを読む
- イヤフォン式の音声ガイドを何度も聞いて勉強する
- 実際にボランティアガイドをしている人にノウハウを伝授してもらう
じっくり準備し、しっかり知識を消化したうえで、拓土くんなりの表現で観光客の方にガイドができるようになっていった。
その後、倉敷美観地区のガイドもするようになった。
家族以外の第三者から褒められることは、子供にとって大きな自信になり、スーパーポジティブに育った。
英語を通じて得た出会いによって、素晴らしいものの見方や考え方にも触れられた。
英語早期教育で挫折しないためのポイント
英語の習得には時間がかかることを覚悟しておく。
子どもの英語を褒め、誤りを指摘しない。
親ができることは、子供の耳に「英語の音」を「その意味が推測できる状況」で届けること。そうやってインプットさえ続けていれば、日本語がそうであったようにアウトプットする日は必ず来ます。
ノルマを決めたり、わが子のペースを無視して強いてしまうと、英語嫌いになりかねません。
大切なのは親自身が苦しくならない方法で、積み重ねていくこと。
よその子と比べて焦らず、大らかな気持ちで見守ってあげましょう。
早稲田大学教育・総合科学学術院の原田哲夫教授の解説
- 人間には、だれでも2~3の言語を身に着ける能力がある。
- 早期に英語を始めるメリット
- 英語は「環境」さえあれば身に付けられる
- 意味を考えながら、「インプット、アウトプット、インタラクション」を
⇒「英語を聞いたり読んだりすること」「英語を話したり書いたりすること」「英語で意思の疎通をすること」の3つが揃って、初めて英語力は伸びていく。
この3要素はすべて「意味を考えながら」行うことが必要で、「ただ聞き流すだけ」「ただリピートするだけ」「ただ書き写すだけ」では言語習得には結びつかない。
- 英語環境を作るうえでもっとも望ましい方法の一つは、映像コンテンツ。映像と絵本をリンクさせ反復させると◎。
⇒子ども自身の興味関心を大切にし、それに合わせた映像コンテンツを活用するのは良い方法。
- 英語環境づくりで注意すべきこと
多様な場面で英語を使えるようになるためのカギは、「いかに多くの場面を英語で経験するか」。
一生懸命になるあまり、子供が嫌がる方法を押し付けない。子供一人ひとりの性格をよく観察し、その子に会った方法を考えましょう。
- 英語で学問や仕事までできるようになるには?
言語能力は
- BICS(日寿お生活で必要とされる基本的なコミュニケーションスキル)
- CALP(抽象的な内容や専門的テーマを扱える言語能力)
の2つの段階がある。
拓土くんは、前者。
後者は「学校で学ぶ教科や学術的なテーマについて英語で理解し、英語で議論し、英語でエッセイをかけるレベルのスキル」。
CALPを身に付けるには、英語圏に居ても5~8年はかかるといわれていて、日本語圏に居ながらCALPを身に付けるには、身の回りに英語環境があるだけでは不十分。
英語を使って専門的な勉強をしたり仕事をしたりする力を身に付けるには、英語を学習言語として、一般的な英語使用者が持っている知識を獲得し知恵くことが必要。
まとめ・感想
サクッと一気読みできる読みやすさでした!
実際に拓土くんの使っていた英語教材の写真も沢山掲載されていましたので、是非ご興味のある方は本の方も読んでみてくださいね🎵
拓土くんはYouTube以外のSNSはやっていないのかな?という感じで、DWEを昨年卒業するまで、詳細の取り組みを伺う機会がなかったので、スーパーキッズとしてDWEキッズのあこがれの的の拓土くんについて、書籍でおうち学習の様子を知れるのはとても嬉しく思いました。
読んでいて何よりも感じるのは、拓土くんがママから沢山の愛情を注がれていること。
地方在住でありながら、できる最大限の環境を整えてこられた熱いママの姿勢に胸を打たれました・・・!
アウトプットの場づくりのエピソードでは、岡山英語村への参加も、当時は対象が大人のみだった環境であるにも関わらず、交渉をして幼い拓土くんを受け入れてもらったり、後楽園のガイドも「英語力を披露できる場」ではなく、拓土くんのママが「観光客の方にも喜んでもらえる配慮」として確立していったものだったことを知り、とても素晴らしいと思いました。
DWEのイベントにも積極的に参加し、幼少期に沢山の英語のシャワーとポジティブな思い出があったからこそ、伸びていったのだなと思いましたし、
それ以上に、私が大好きな座右の銘「鉄は熱いうちに打て」をしっかり実行されてきた拓土くんママの努力を見て、私も前向きに邁進していこう!と自分の育児に対する姿勢が間違っていたなかったと肯定された気分です。
拓土くんの功績は華々しく、とても賢い子なのだな、と感心しますが、あくまでも我が家は我が家のペース・・・という線引きも大切に。
我が息子の将来も楽しみに、コツコツと英語学習を続けていきたいと思います~~😆